組織で働く息苦しさ
うちの会社は割と良い。
新卒一年目から年間ボーナスが80万。
コロナ禍でも業績は右肩上がり。
月1回年休が取れて女性社員には優しい。
家賃補助が出て社員寮はたったの2万円。
上司は優しくて感情的に怒らない。
同僚はテキパキ働いて休みの日は目一杯休む。
在宅勤務ができて出社しなくてもいい。
残業代を払われなかったことがなく、寧ろ残業しないでさっさと帰る。
ホワイトオブホワイトな部署で働いてて、私はそれでも毎日が虚しい。
例えば、休日美味しいレストランに出かけたとする。
ランチ代が1200円で、仕事に換算すると時給1600円くらいだから
私は45分間働いてこの贅沢なパスタと紅茶のセットを頂いているわけだ。
割りに合わない。
パスタは美味しいけど、私はそれのために45分もやりたくないことに人生を費やしていると気付く。
45分で済むならいい方だと言う人もいるかもしれない。だって日本では、1時間働いても食べられない人の方が多いのだから。
でも私は一般論が聞きたいわけじゃない。一般論から離れないと思考が麻痺してバカになるのだ。
私は普通ではないかもしれない。
例えトリュフのリゾットとフカヒレスープと
ガチョウの脂肪肝を食べられるとしても
人に指示されたタスクをこなすだけの、偉い人が作り上げた会社を大きくしてお金をひたすら増やすというゲームに巻き込まれたくない。
たった1分でも、1秒でも。
その時間があったら夏風の涼しい河岸で水切りをしたい。
最近そういうことをひたすら考えていて泣きそうになる。
まあ、泣けないけれども。
泣けないから、ただ自分の中にいる何かに謝るしかなかった。