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生々流転

日々の生活

『門』夏目漱石

角川文庫を読んだのだが、本の背面のあらすじがあまりにもネタバレだった。それからと同じくどうしてもあの表紙が好きだったから本屋を探し回った。もうほとんど残ってない様だ。

 

『それから』に続いて、人妻を奪った主人公のその後をほのめかす作であった。主人公の過去は必ずしも『それから』の主人公と一致しないが、時系列的には噛み合っている。大まかに言えば一見平和に暮らしてる夫婦の心底にある罪の意識と、悟りを開く事の難しさがテーマである。主人公と年齢的に離れすぎているので色々難しくて気持ちが分からない。しかし自分から見ると主人公は一応就職しており罪の意識にうなされるものの奥さんとはラブラブで暮らしにも不都合がない、偶に子供がいなくて寂しかったりするがなんと平和でハッピーエンドなのだ。

 

それでも宗介は友人の消息を聞いて過去の罪の意識が鮮やかに蘇り現実逃避で悟りを開きに行くが当たり前のように失敗して帰ってきた。「門」は悟りの門という意味もある。罪から逃げていたはずなのにいつの間にか罪悪が目の前に立っている。春になったけどまたじきに冬になる。そんな感じで物語は閉まりました。

 

夫婦がイチャイチャしてる日常が本の半分以上もあるんだから(時折暗黒面を匂わせているが)凄くのんびりに見えます。なんだか一番よく分かりません。私に悟りとか罪悪感とかは早すぎたようです。

 

 

門 (角川文庫)

門 (角川文庫)