文鳥とピアノ

少しだけお付き合いください

雑記

夢とその続き、今年の抱負

大事な夢を見ていた気がする。 それは例えで言うならば、家の近所の川から両手一杯の砂金を見つけたような夢。 ずっと探していたものを見つけ出し、手に入れる方法を知った夢。 何もかも鮮明に分かっていた。あとはそれを実現するだけ。 絶対忘れるもんか。…

寅の見送り

2022年もいよいよ終わりが近づいてきました。 何か新しいことをしたかと聞かれたらそうでもなく、例年通りの一年でした。 でもちょっとだけ反省はあります。 ひとつ、今まで通りという現状に甘え、刺激が極端に少なく退屈だったこと。 チクセントミハイのフ…

アイロンがけの話

朝、久しぶりに早起きして、歯を磨き、顔を洗い、 クローゼットの中から長く眠らせていた水色のワイシャツを引き出してアイロンがけをする。今日は日曜日だから、ゆっくり丁寧に時間が進む。 サラリーマンになってからアイロンがけが必要なシャツはあまり着…

夏の贖罪

妹が警察に捕まった話。 某年の夏、妹が警察に捕まりました。 私は家で呑気に冷やし中華を作ってて、ちょうどきゅうりを切っていましたとき、 スマホから電話がかかってきました。 着信画面を見ると、相手は大学生の妹。 「もしもし〜久しぶり〜」 「……ぐす…

教習所で特定の教官とよくあたる現象

教習所の思い出、ありますか? 都会で車なんて運転しないからとずっと免許を取っていなかったのですが、いよいよ旅先で不便になってきたので教習所に通い始めました。 社会人なので週に2日程、通いで取ってます。 毎週特定の曜日にしか行かないせいか、非常…

夏の匂いとは

毎年この季節になると、遥か昔のことを思い出す。 窓を開けると初夏の風が部屋に流れ込み、体がぬるい空気に包まれると同時に、どこから運ばれてきたのか分からない若葉の匂いと、微かな潮の匂いが混ざった風が鼻に届く。 そうすると私はどうしようもなく怒…

傘を無くした

傘をなくした。 正確に言えば、なくなっていることに気が付いた。 新入社員だった頃、ある日仕事が終わるといきなり外で大雨が降り出して、置き傘もなかったので近くの百貨店で買った折畳み傘だ。 色んな傘を物色しているうちに、一時凌ぎのビニール傘ではな…

組織で働く息苦しさ

うちの会社は割と良い。 新卒一年目から年間ボーナスが80万。 コロナ禍でも業績は右肩上がり。 月1回年休が取れて女性社員には優しい。 家賃補助が出て社員寮はたったの2万円。 上司は優しくて感情的に怒らない。 同僚はテキパキ働いて休みの日は目一杯休む…

損しない暇潰し法

仕事はあんまりできないけど、暇潰しに関してはプロの人間がこの世界に沢山いる。 筆者もその一人だと自負しています。 勿論、暇潰しで大事なのは「いかにダラダラ時間をやり過ごす」ことではなく、 「いかに退屈な時間を楽しく、有効に使うか」です。 「人…

誰が為に働く

ショッピングモールで買い物してたら、いつの間にかサービスカウンターでポイントカードを作ることになった。 ポイントカードは概して嫌いだ。カード自体溜まりに溜まって置く場所にも困るのに、肝心のポイントは雀の涙だったりする。極力ポイントカードは作…

生き方はレールに沿ったもん勝ち?

生まれてからひたすら忙しくて自分のために生きられた気がしない。幼稚園のあとは小学校、 そのあとは中学校、高校、大学、一息ついて 就活、就職、転職、そのあとは 婚活、結婚、育児、付きまとうものは 仕事の心配、老後の心配、健康の心配、 人生の悩みっ…

現実逃避について

現実逃避があるのなら、理想からの逃避もきっとありますよね。 小さい頃の夢を諦めたり、結婚や仕事で色んな事を妥協したり、辛いことに耐えるのも現実を受け入れているように見えるけれどもそれは理想を諦めたことにもなりますよね。 現実を受け入れなけれ…

夢と現実の境目はどこか

明晰夢をよく見ていた。最近はあまりないが、そういえば学生時代に夢の中で夢だと気付くことは多かった。夢の中で飛ぶことは非常に面白かった。夢の中では、自分は何でもできるのだ。飛べると思えば飛ぶことだってできる。大事なのはイメージすること、想像…

観覧車で捕まえて

19歳、私は上京して、小さめのアパートに住むことになった。初めてその場所を訪れたとき、私は都会から少し離れた、あんまり辺鄙ではなく、かといって賑やか過ぎないその町のことが気に入った。通りかかる通行人の少し呑気な顔や、街角でうろつく大儀そうな…

迷いとか決断とか

自分は一人ベルトコンベアの上に居る。 いつからそうしているか覚えていない、誰かに言われているのかもしれないし好きで乗ったのかもしれない。とにかくベルトコンベアから下りることができない。できないと言うよりめんどくさいのだ。下りたら完全に行くべ…

変わらないものについて

中学校の同級生の話。 多くの田舎の中学校と変わらず、私が通っていた所も随分閉塞した環境であった。一学年には四つのクラスがあり、一クラス30人と言ったところだ。往々にして小学校で馴染みが出来上がってた連中ばかりで、外地から引っ越してきた子や少数…

アンビバレンス

私の中には多分、大きな背反が相克しながら住んでいる。平手友梨奈がふらふらと終わりのない小径の壁にぶつかったり倒れたりするように、今までにない大きな力が要る作業に取り掛かっている。 自分の現実と夢の背反、他人への感情の背反、外向性と内向性の背…

敏感肌

私は今ベッドの上に仰向けになっている。頭の下にはザラザラした髪の感触とひんやりした枕カバーと頭の重みのせいで凹んだ枕。 布団が体の上に被さっている。空気を含んだ厚い羽根布団だ。さらに布団の上には、脱いだジャージとズボンの重みが微かに感じられ…

手をはなそう

男は冬があんまり好きじゃない。 枯葉の匂い、透きとおる風、空と木のコントラストの全てがほかの季節と同じくらい趣深いけれど、なんとなく訳のない気だるさに見舞われることが多かった。朝起きると鈍い光がカーテンの隙間から漏れ出て、重い布団が体に負い…

手をつなごう

大学はそんなに嫌いではない。 一年生の頃は好奇心旺盛で色んな授業を取っていたし、二年生には単位のほとんどすべてを取り終え、今や残るは卒論のみ。講義に対して興味が尽きることはなく、良き理解者でもある友達に恵まれ、金銭には困らない。 だが私は、…

左脳の傲慢

全知の存在がいるとしたら、きっと人間のすべてのややこしい感情に論理的な説明をつけることができただろう。何かを嫌だと思う気持ち、好きだと思う気持ち、なんとなく死にたいと思うとき、生きなければと奮起するとき。しかしそれを、全ての感情を筋の通っ…

季節の行方

自分らしく生きることは難しい。親が存命している間はできるだけ失望させたくないのは自分の性だし、就活のシビアさを体現してくれない狂言にも付き合わなくてはならない。いよいよ親の忠告により淡く幸せな大学生活から目覚めると周りはとっくに次へと動き…

世に生きとし生けるものならば

金が好きである。通帳に刻む数字を見るのが好きだ。金の流れを考えるのが好きだ。金で人と人の間を繋げるのが好きだ。金があれば形があるものも形がないものも大方手に入る。金は信用なり。 夏目も好きである。一日中畳の部屋に寝転がり三四郎が門を出るまで…

夏という季節

夏は非日常的だ。 昔から夏は特別だった。暑苦しいのは好きじゃなかったけど、夏が来ると夏休みと誕生日が近い。プール開きに夏期講習、夏祭り、花火、夏の甲子園。青春の代名詞であり全てのハレと娯楽の集い場所で、嫌いな学校から遠ざかれるし、好きな事を…

1年ぶりの更新

2018年も半ば。 実家で安室奈美恵の神々しさに酔倒されてより6か月 同窓会で悔いだけを残して同窓会から振袖を払い5か月 湯沢の雪の映えるまま温泉に浸りて4か月 京都の月と桜に心の騒がしさ隠しきれずに3か月 卯月の風に憂いを乗せたま新学期を受け入れ…

遊び人だけど楽しければいいよね

また、誘いに乗ってしまった。 コミュ障、アスペ、年齢=彼氏いない歴のチェリー。また違う男と遊びに行く。 今までご飯や映画に行った男の数だけは数えられるけど、肝心の彼氏の作り方をまだ知らない。いいなと思うことがあっても自分からは告らないし何よ…

好きなことより自分にしかできないことを

椎はご存知でしょうか。 夏目漱石『三四郎』にも出てくる常緑樹で、葉の裏が金色で風が吹くとよく分かる木です。 そのシイ属の木で、スダジイという種があります。 スダジイは元は陰樹であり、日陰が好きなので林の中ではできる限り陰になっている所にいます…

六畳半笑話体型~聖なる怠け者の帰還~

ほぼ二か月ぶりに更新します。新学期の始まりでドタバタしてたのは逃げ口上で、本当はほとんど読み物をしてないがために書く意欲も失せていました。遅れたが今学期の抱負と部活動について書きたい。 今年度から新しく始めたことと言えば、ラテン語の勉強であ…

香港澳門旅行記

大学に入ってから初めての海外旅行のような気がします。 行ったのは二月末で日本より暖かいと予想したが、前半の香港は普通に寒く(11℃)コートがほしいくらいでした。 香港はいくつかの島に分かれていて、夜景がきれいなヴィクトリアピークから人影が途絶…

そら模様

空と言えば何を思い浮かべますか。 これは『から』でも『くう』でもなくて、『そら』の方についての話です。 日本語では『空目』『空耳』、夏目漱石《琴のそら音》(とても面白い話だが今回は割愛くぁwせdrftgyふじこlp)などは幻聴や幻覚の意味を帯びていま…